増大系、精力系サプリメントに多く配合される成分である「亜鉛」
なんとなく身体に良いイメージはあるという方も多いのではないでしょうか?
しかしイメージだけで飲んでいるとしたら危険かもしれません。
なにがいいのかはわからないままよく理解せず「増大にいい」と思って摂取しても、むしろ身体に悪影響になってしまうこともあります。
この記事では亜鉛について、
そもそもどんな成分なのか?
なぜ増大系や精力系のサプリに配合されるのか?
身体に悪影響とはどういうことなのか?
を解説していきます。
亜鉛の働き
では亜鉛とはどんな成分でしょうか?
亜鉛は必須ミネラルの一種です。体内では生成できず、溜め込むことも出来ないため食事からの摂取が必要です。
厚生労働省が発表する一日の摂取目安量は成人男性は11mg、成人女性では8mgです。
(年齢や体格によって推奨量には差が出ますのでご注意ください)
体内には約2g存在するといわれ、筋肉に60%と骨に30%含まれるといわれますが、最も亜鉛濃度が高いのは前立腺です。
亜鉛は体の中でなにをしているのかというと、約300種類もの人体の中の代謝を支える酵素になっています。
例えば、有名なのは味覚を保つ働きです。味蕾という舌の細胞は亜鉛がないと正常に入れ替えが行われず味覚を感じにくくなり食事をおいしく食べれなくなります。
あとは、肌の細胞の新陳代謝や発毛、造血、免疫系にも関わります。
特に男性にとっては性腺機能の発達や精子を作るときに亜鉛は必要不可欠です。
日本人は亜鉛が足りてない?
亜鉛が多く含まれる代表的な食べ物としては牡蠣が有名です。その他にもレバーや牛肉、納豆や卵など亜鉛を含む食品は多く存在するためすごく偏ってラーメンやファーストフードしか食べないという食事でなければ亜鉛欠乏症になることはないと言われています。
しかし、国民健康・栄養調査(令和元年)で男女ともに一日の摂取推奨量を下回っていて、現代人はどの年齢層でも亜鉛不足であると言えます。
参考 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf
身体を正常に保つ為には必ず必要になる成分ですので、サプリメントなどもうまく活用することが進められています。
増大サプリに配合される亜鉛への期待
亜鉛をとったからといって、増大するわけではありません。
しかし亜鉛は上記でも書いているように男性では前立腺に最も多く存在する成分で、性機能への関与も高いので、直接的に増大するわけではないけど性機能向上、もしくは性機能回復のサポートのために配合されていると思います。
精子量、質の改善
健康な男性であれば精子は毎日作られますが、精子にも質があります。
精子の運動量やそもそもの精子量は亜鉛が不足すると下がると言われています。
ですので、妊活中の男性にはぜひ亜鉛は取り入れたい成分です。
亜鉛とテストステロン
男性ホルモンのテストステロンは男性にとって重要で、体格や精神的な部分でも「男らしさ」を作り出しているのはテストステロンです。テストステロンの95%は睾丸で作られます。
亜鉛が不足するとテストステロンの合成や分泌が低下することはわかっています。
毛髪の亜鉛濃度が高い人は血中のテストステロン値が高いという研究結果もあります。
テストステロンを作り出す睾丸や性腺の働きが弱まれば結果的にテストステロン生産に影響がでます。
テストステロンの増強には亜鉛にプラスして、テストフェンやトンカットアリ成分などの摂取を組み合わせることもより効果的です。
亜鉛と性欲
増大サプリの目的の1つに活力の向上があると思います。だた増大して大きくなっても欲がわかなければ宝の持ち腐れです。
体内の細胞が生まれ変わるのに必要なのが亜鉛ですから、不足すれば性欲どころではないのは想像しやすいと思います。
亜鉛が不足するとテストステロン生成が減少することもあり、アメリカでは亜鉛はセックスミネラルとも言われ、性欲の向上にも役立つと言われます。
テストステロンは性欲に直接的に関わりますのでできるだけ減少させないようにしたいものです。
毛髪への影響
亜鉛はタンパク質を筋肉や骨、髪の毛などの成分に変化させる働きもしています。
また亜鉛は男性に多い悩みでもある脱毛の原因の「5αリダクターゼ」という酵素の働きを抑制する役割もあります。
よく男性ホルモンは禿げると言われがちですが、男性ホルモンのなかでも上記の「5αリダクターゼ」と結合してできるジヒドロテストステロン(DHT)が悪さをすることで抜け毛が多くなることがわかっています。
亜鉛が「5αリダクターゼ」を抑制してくれることで抜け毛の予防に繋がります。
フリーラジカルの除去と抗酸化
フリーラジカル:活性酸素は人間が生きる上で必ずでてしまう身体に害があるものです。
人間は酸素を吸って身体中の細胞でエネルギーとして使用しますが、そのときに副産物として活性酵素が発生します。活性酸素は人間の細胞を攻撃し酸化させ、老化が起こったり、ときには細胞がガン化します。
その酸化を食い止める働きをするのが抗酸化物質です。人間にはもともと抗酸化力は備わっていますが、20歳ころをピークにその力は弱まります。
とくに、喫煙、飲酒、ストレス過多、食生活の乱れなどがあると活性酸素は増加するので外から活性酸素を抑える力を補給してあげる必要があります。
有名な抗酸化物質として、ビタミンCとビタミンEがあります。そして亜鉛も必須ミネラルとして抗酸化に役立っています。美肌や健康的な身体を保つには亜鉛は欠かせません。
増大サプリに入っている亜鉛量を確認しましょう
亜鉛は身体にとって欠かせない重要なミネラルです。しかし亜鉛を摂りすぎると、銅や鉄の吸収を妨げます。銅や鉄も身体には重要な働きをしていますので不足すると貧血や免疫系の機能低下、心血管異常などが起こる可能性があります。
亜鉛は成人男性で1日11mg程、女性では1日9mg程が推奨され、
安全な摂取量の上限である耐容上限量は男性で1日45mg、女性で1日35mgです。
亜鉛は吸収率が悪く、食事から摂取した亜鉛の30%ほどしか吸収されないと言われています。ですので日常の食事で上記以上に摂取することは少ないと思いますが、サプリメントでは注意が必要です。
増大サプリに亜鉛はだいたい10~12mgほど配合されていることが多いです。
一日分として推奨されている量を飲む分には問題ないと思います。
しかし、食事で亜鉛を多く摂取した日はサプリはやめるなどが必要でしょう。
そしてマルチビタミンやマルチミネラルには必ず亜鉛が入っていますので、複数のサプリを摂取している方は一度自分がどれくらいの亜鉛を摂取しているか確認することをおすすめします。多すぎたら調節するようにしましょう。
また、亜鉛は空腹時に摂取すると胃腸に負担がかかり気分が悪くなる方もいます。食事をしてからサプリメントを摂取するか、回数を分けて飲むことで解消されることもありますのでご参考まで。
亜鉛は増大にもいいけど量は気を付けましょう
増大サプリには必ずと言っていいほど配合される亜鉛について解説してきました。
イメージだけでなく、働きから過剰摂取の危険までご理解頂けましたでしょうか。
亜鉛だけで増大するかというとそうではないと思います。
亜鉛の他の配合成分も確認して総合的な判断で増大サプリは選びましょう!